走り出しは脚が重く感じる。今回は、ハムストの張りも感じていた。bike で頑張ったツケだ。
日差しが無いので自重せずに、はじめから淡々と走ろうと判断した。気温もそれほど高くなさそうだ。
4kmの八幡館でまた応援を受けてイイ感じで走り続ける。
5km:25'17"
そして約束の“田んぼの中”へ進むと、おばちゃんの声が聞こえてくる。
「頑張れ!頑張れ!」
「行ってらっしゃい!」
「ちゃんと帰って来てね!」
こちらも応える。
「有り難う!行って来ます!」
「おばちゃんも無理しないでね!」
(これには周囲から笑い声が起きた)
しばらく進んでトイレへ駆け込む。
‥普段の何倍もの量が出ているような気がするけど、気のせいかな‥
アキレス腱は大丈夫そうだ。しかし、練習不足が不安である。
そして、蒸し暑さで体温が上昇しているのに気が付いた。
「チョット、落とすかな。」
日差しは無いが、湿度が高くて気化熱を奪ってくれない。
イヤな暑さだ。
エイドステーションでは、頭、体、脚に水を掛けた。ウエア―をグショグショに濡らしてとにかく体温を下げる。一方で水分の摂り過ぎでお腹がチャポチャポにならないように気をつけ、氷をキャップに入れたり口に頬張ったりした。
10km:27'15"
走り出しに、
「日差しが無いから楽そうだ」と判断したのは間違いだった。湿度が高く風が無いので、熱が体にこもるイヤ~な暑さだ。
しばらくして、トップの選手とすれ違う。かなり開いて2位の選手もやって来た。
神社に突き当たるT字路を左へ曲がると、折り返してきた選手と大勢すれ違う。
「練習不足だし、順位も遅そうだな‥」
依然として蒸し暑い。体温が上がっている。ペースも自然と落ちているが、無理をしない方がイイとも考え出す。
15km:29'10"
1つ目の折り返しは18km地点手前だ。ここで少しゆっくりと補給して水を掛けて体を念入りに冷やす。タイムのこだわりはほとんど無い。
最後まで脚が止まらないペースを確認する。
20km:33'07"
「キロ6分は遅すぎか?」
エイドステーションでゆっくりしているので、正確なタイムは分からないが、かなりゆっくりしていることに気が付く。
中間地点で2時間3分!?
「まあ、イイや。」少々投げやりになっていた。
25km(?):34'52"
2つ目の折り返しを過ぎ夕方になってくると、気温が下がってきたようだ。あのイヤな蒸し暑さが和らいできた。
「もう半分過ぎたから行けるかな?」
自然にペースも上がってくる。
30km:27'19"
その後も全てのエイドステーション、ウォーターステーションに立ち寄り、頭と脚を濡らす。口をすすいで氷を頬張る。
「これだけエイドを使うのは初めてか?」
「まぁ、急がなくてもイイだろう。」
「なるべく楽して走ってみよう!」
35km:29'30"
再び、“田んぼの中”のおばちゃんに会う。
「おばちゃん!有り難う!」
「たくさん元気をもらいました!」
っと言って握手をする。
おばちゃんも、
「また佐渡に来てね!」
っと言ってくださった。
ここまで来ると先が見えてくる。
大体、いつもこの辺で夕日を見ながら“走れメロス”を思い出すのだが、今回は曇っていて太陽が見えない。
そのせいか(?)無理のないペースから上げることもなく、淡々と走り続けた。楽はしてもいない。ただ、きついペースでは無かったのは確かだ。
八幡館の手前で、例のごとく指笛を吹く。今度は母上様が一人で応援だ。もう一人はフィニッシュへ行っている。
あと4km。
「ラストスパートも必要ないな。」
それでもラスト2kmぐらいからペースを上げる。
前に選手がいない。間隔がかなり開いている。
「誰かいれば追い抜きたくなるんだけどなぁ。」
商店街から“アストロロード”へ入ると突き当たりに応援が見える。手を振り言葉を交わしてフィニッシュ会場へ入る。
放送でレースナンバーと住所地と氏名をアナウンスしてくれるのだが‥
「‥クリタ ユーゾー 選手!‥」
とアナウンス!?
放送席に向かって
「コーゾーです!!!」っと叫ぶと訂正してくれた。
脱帽して笑顔でフィニッシュテープを切るが、感動は大したこと無い。
‥やっぱり頑張りが足りなかったかな?
振り向いて一礼。
それでもメダルとタオルをかけてもらうと嬉しいモノだ。
「はぁ~。やっと座れる。」
暑い一日だったが、熱さはイマイチだった気もする。
bike-6:29:55 (170位)
run-4:04:17(91位)
total-10:34:12(109位/765人中)
【リザルト】