【レース】
第1ランはバイクスタート地点からのスタート。東急リゾートホテルを出て、周回して再び東急リゾートホテルへ戻る約6.5km。込み合ったスタートは
「危ない!危ない!」と声を上げながら怖々と慎重に。
周囲の選手も冷静だったが、シューズが脱げてしまい流れに逆行して拾いに戻る選手も!(踵を踏まれて脱げてしまったのだろう)運営の指示に従って早目に行動したので前方からスタート出来た(これも実力?)ので、混雑は最初の1~2分で済んだ。進むにつれて遅い選手をどんどん抜いたのでレベル以上の場所からスタートしている選手が多いのが良く分かった(これが渋滞の原因なのだ!)。
「初ッパナから乳酸を溜めてはイカンぞ!」と、余裕を持ちつつも遅くないペースで走った(たぶん4分半/kmを切るぐらい)。アキレス腱は痛まなかったが硬さを感じた。無難に“一種目”を終えトランジッションへ!シューズを脱ぐのにもたついたが、
「焦ることは無い。」とバイク置き場へ裸足で走る!時計を見ると28分だった。
バイクラックからスタートラインまでが意外と長い。ようやくバイクへまたがり(後で知るが、この時点でナント!84位!)加速してから慎重にハンドタオルで足を拭きシューズを履く。間もなく落車している選手の横を通過。かなり痛がって声を上げていた(直線なのに、接触か?)。
「集団走行はしないぞ!」っと改めて言い聞かせた。
~しばらくして救急車のサイレンが聞こえた。きっとあの選手だろう。が!後で調べると、落車した選手は知り合いだった可能性が出て来た!?確信出来ないが、バイクリタイアした知り合いが7秒前にバイクスタートしていたのだ(ウエア―の色が白で同じ!)。連絡先は知らないしレースでしか会うことが無いのだが、10年以上前からの顔見知りだ。彼で無いことを祈りたい‥~
バイクに乗ったらすぐに補給することにしていた。満腹でのスイムは苦しいので、朝食は腹8分目にしている(前日にしっかりカーボローディングしているし)。カロリーメイトを4本、給水しながらモグモグする。(その後も10km毎にカロリーメイトを1本づつ補給:計12本・1,200kcal携行)。宿泊しているホテルはバイクの10km地点の少し先。ここで指笛を“ピーピー”鳴らして母上さまへ合図する。手を振り目を合わすことが出来た。15km辺りでアキレス腱に少し痛みを感じた。無理は出来ないしする気も無い。そもそもバイクはつなぎの種目だ。乳酸を溜めないようにイーブンペースを心掛けている。そうは言っても、アップダウンがあるのでイーブンペースにはならないが後半落ちずにラスト10kmは上げられるペースだ(いつもバイクで大きく順位を落としているが‥)。30km/hアベレージが目標だが、今回は風が強いから気にせずに脚と相談しながら乗り切ろうと考えていた。
「この風だと、ドラフティングしている選手に大きく差をつけられるなぁ。」いくつかの集団が後方から“シャー”っと近づき追い抜いて行く。しかし後にはつかない!吸収されると、
「危ないよ!ばらけよう!」っと声を掛けた。
やはり罪悪感は有るのだろう。それで集団がばらけることもあったが、2~3人の小さなグループに分かれてドラフティングを続けて先へ進んで行ってしまうのだ。価値観の相違だ。
心配していた風は吹き続けていたが、向かい風になることは少なかった(追い風も)。横から大分あおられ(池間大橋・東平安名崎は特に)ふらつくことがあったが、ドロップハンドルをシッカリと握り。
「向かい風でなくて助かった!」と内心ホッとしていた。
キツイのは風だけでは無い。上り坂がいくつもあるのが宮古島だ。佐渡ほどではないが、結構キツイ。しかし今回は、ペースを落とし過ぎた(?)のかスンナリとクリア(ワタクシにしては)!来間(くりま)大橋では風に泣きたくなることが多いのだが、今回は意外と影響されなかった(やはり、体力温存し過ぎか?)
島を1周して再び東急リゾートホテルを通過(100km)。このペースならアキレス腱は大丈夫そう 。脚のダメージも少なく2周目へ向かう。スペシャルでカロリーメイト2本とパワーバーを受け取る(計400kcal)。エイドステーションでもバナナを補給してランに備える。風は相変わらず強いが横風だ。2度目の池間大橋も向かい風を受けずに済んだ。島尻を過ぎるとラスト20kmから熱帯植物園までが意外に長く感じる。上りが多いせいだろう。そしてラストスパート!直角のコーナーが後半多いがコーナリングは巧いと思う(自意識過剰か?)多少順位を上げてシューズを脱いでバイクフィニッシュへ。降車して裸足でバイクラックへ走る。前日ラックの位置を確認しているので目標へ向かってダッシュ!トランジットバッグを受け取ると、何故か2つ?第1ランのシューズを第2ランでも使う選手のために本来ならばゴールへ運ばれる袋もバイクフィニッシュへ運ばれていたようだ。紛らわしい。テントに入り椅子に座って足を拭きワセリンを塗る。バッグをスタッフへ渡すとキャップに包んだハンドタオル、パワージェル、サングラスetc.を握り走り出す(332位でランへ)。そしてそれぞれの場所へ~背中のポケットへパワージェルとペットボトルのキャップに入れたワセリン(途中、擦れに備えて携行)、キャップとサングラスを頭へ、ハンドタオル(エイドステーションで手がベトつく、スポンジ変わりに水を含ませ脚を冷やす、日差しがきつい時は首筋の日よけに etc.)を右ウエストへ挟む。
走りだしは脚が重い。ゆっくりと走りの感覚を確かめリズムを決める。スタート後は下り坂。これが要注意!うっかり駆け下ると大腿四頭筋に負担をかけてしまう。2km付近で母上さまの声援を受ける。
「行って来ま~す!」っと、ここでは元気が良い。
「次に会う時は元気でいられるだろうか?」などと考える。
5km-24'06"
「少し速すぎるぞ!」“サロマレーサー”が重く感じてはいけない。
10km-24'37"
アキレス腱は大丈夫そうだった。アップダウンが多いコースだが、
「ランは3時間40分で行けるかな?」
15km-26'54"
!!右フクラハギが!!昨年の別府大分毎日マラソンのラストスパートで肉離れをした部位が引きつられるように痛み出す。ペースダウン! (>_<)
今まで抜いてきた選手に抜き返されるのが恥ずかしいが、意地を張ってはいけない。我慢してゆっくり走る。
20km-29'13"
フクラハギは回復してこない。
「まだ、半分だ‥ 」(--〆)
気が焦るので、折り返すとボランティアと立ち話
「これでタイムのこだわりがなくなるハズだ!」
「そもそも、“観光メイン”だ!」と言い聞かせ長い上りを“お尻で走る”。
25km-34'51"
ゆっくりペースに切り替えたが、さすがに疲れも出て来る。最後は上りが続くからペース配分で失敗しないように考える。
30km-31'21"
残りの距離を計算しながら時計を見ては計算を繰り返す。
35km-31'17"
フクラハギの痛みは依然として続いている。
「ここで壊したくないなぁ。」
「ラストスパートはどうしようか?」徐々に選手を抜き始める。
37.195km-12'56"
気合を入れたレースでは無いが、沿道の声援が心に沁みる。毎回のことだが、
「お帰りなさ~い!」にはウルウルする。感謝!感謝!ラスト1kmは競技場まで上り坂だ。“腕を振る”どんどん抜く!抜く!(最後に順位を上げる方が気持ちイイ!)
競技場に入る
「少しだけスパートしよう‥」フクラハギが心配なので自重!自重!!
ゴール前は民族衣装の子供が伴走してくれるが、ワタクシのスパートにはついてこられない。
「タイムはいいや。」と、フィニッシュ前で振り返りついてきた子供に“おいで、おいで”と手招きして待ってあげて笑顔でフィニッシュ!
42.195km-27'42" /run part-4:03'01" /r順位-223位
総合順位-244位 9時間57分06秒
‥感謝!‥反省!‥疲労‥痛み‥‥‥
“長い一日が、もう終わってしまった。”
今回のレースで得たものは大きい。レースの楽しさは当日だけでは無く、目標を設定してそのためにトレーニングする準備期間の方が比重が大きいのだと確信できた。ワタクシの場合は、スタートラインに並ぶまでが7割~6割でレースは3割~4割ぐらいだろうか?しっかり準備できなかったこのレースは、当日の出来としては合格点を与えられるが(練習量に見合った結果だった)達成感は得られなかった。
しかし、これから確実に体力は衰えて行くのだ。徐々にレースに対する考え方を変えて、楽しめるようにしたい。一年でも長く楽しめるように! (^-^)
それと、経験を積んできたのでレース展開が巧くなったと思った。予想とその場その場の判断が的確に出来るようになったし、補給の量とタイミング、細かなテクニックやアイデアなど。“亀の甲より年の功”かな?
f(^_^;)
こうした経験を多くの人に教えたい!ワタクシが24年かかったことを、もっと効率よく出来れば喜ぶ人は多いでしょ?
こうした手助けで自分も人も楽しめたらイイよね!?
(*^_^*)
~完~